和尚のブログ

2015-4-11

4月の言葉

「たとい牛盗人とはいわるとも、もしは善人もしは後世者もしは仏法者とみゆるような振る舞うべからず。」(覚如上人)
  覚如(かくにょ)上人は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけての浄土真宗のお坊さんで本願寺第三世に成られた方で、親鸞聖人のひ孫にあたる方です。その方のお言葉が今月の言葉です。人はいいように見られたいと思うものです。その為に女性はお化粧をして、着飾ります。男性もまた同じ。ましてや男性は地位と名誉を自分のかざりものとしたがります。でも、それが自分本来の姿と合っているといいのですが、無理をする人が多いで、ストレスという物が付いてきます。
 何とすでに、800年も前に人の心の無理な働きをとらえて、覚如上人は無理をするなと言われたのです。あなたが牛を盗む人とは言われないでしょうが、善人のように念仏を唱える人のように仏の道を求める人のように振る舞うなと。よくいいますよね、善人づらするなと。その事です。いいように見せずに自分らしく振る舞えと。
 でも、自分らしくと言われても、その自分が分からないですよね。その時こそ、お念仏を唱えろとおっしゃるのが、親鸞さんを始め覚如さんです。そして、我ら禅宗では、坐禅をしろというのですが。アホはアホなり、泣き虫は泣き虫なり、ドジはドジなり、自分を出して、無理のないように送ってください。

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