和尚のブログ

2018-3-30

枝が折れた梅の木

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昨年の大雪で、本堂の前にある梅の枝が折れました。
皮一枚残して、折れた枝を春になって花が咲いたら切ろうと思っていました。
雪も溶けて、空気が緩み、花が咲き出しました。
お参りに来られていた方が、折れた梅の木に咲く花を見て、「和尚さん、この枝残してもらえませんか?こんなに頑張っている梅を見ていたら、私も頑張ろうと思えるので。」「今まで、頑張って生きてきましたが、最近辛くて。」

悩みました。折れた梅の木を残しても景観的にも良くないと思っていたからです。

でも、その方の強い要望でしたから、残すことにしました。
夏の剪定はしっかりしました。

再び今年も雪が積もりました。
そして、雪がよけて空気が緩み、花が今年も咲きました。

あの方が今年も同じ時期にお参りに来られました。
「和尚さんありがとう、今年も咲きましたね。今年も私、生きます。この梅の花のように。」

人それぞれ、何かを抱えて生きています。
でも、支えてくれるものがあるから生きていける。
この方にとって、この梅の木が支えになっているのです。

ご来山の節は、本堂横、掲示板の裏にある、梅の木を見て下さい。
力強く生きていますので。
そして、貴方も生きるパワーをもらって帰って下さい。

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